訪ねて 走って 旅をして。

記録を追いかけるのも良いけど、純粋に走ることを楽しみたい。空気を味わうから、走る場所を好きになる。次の景色を探して走る、旅ランブログ。

ボールパークを走る Fビレッジハーフマラソン

今年3月に開業した北海道北広島市の新球場「エスコンフィールドHOKKAIDO」。新球場を中核とした周辺施設「北海道ボールパークFビレッジ」を発着点にしたマラソン大会が6月18日に開かれた。

5038人が参加。人数はさほど多くない(北海道マラソンには1万5000人以上がエントリーする)が初開催、かつ注目の新球場が舞台とあって、ランナーとともに訪れる家族らを含めて施設周辺には人が溢れた。午前9時半のハーフマラソン開始時には、約1時間以上前から周辺道路が混雑。自分も一旦は駐車場が空いていることを期待して会場へ自家用車を走らせたが、あまりの渋滞ぶりに宿泊していた宿に車を戻してタクシーで会場入りした。

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想定よりも速いペースでスタート

私自身ハーフマラソンのエントリーは2回目。5年前に初めてハーフに挑戦した際の記録は2時間1分台。2時間切りの「サブ2」を目指したいところだが、今回は練習不足もあって1キロ6分ほど、2時間10分ほどでゴールするペースで完走を目指した。

この日の気温は20度前後。ただ、日差しがしっかりと出ていて日向を走ると暑さを感じる。前半は1キロ5分半ほどのペースで入った。6-7キロ地点では5分台前半と、周囲の速さもありペースが上がる。

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コースが起伏に富んでいて、暑さも感じる中、コース中盤のサイクリングロード「エルフィンロード」ではマイペースを心がけて走る。ペースを意識的に落とすが、それでも12キロ地点までは5分台後半のペースをキープした。

高低差あるコースに足が進まない

足がいきなり重たくなったのは12キロ通過直後。走り始めて1時間を過ぎ、「足が前に進まない感覚」を覚えた。実は今回、一度の練習で走った最長は10キロ(時間にして1時間ほど)で、まさにそこを超えたあたりで体が動かなくなった。

今回のコースは17キロあたりで最後の登りを迎える。無理せずに歩きながら体をほぐそうと試みるが、足はなかなか先へ進まない。結局、最後は太ももの辺りを両脚つりながら重い体を前に進める。後半は歩きつつ、余力を見つけては軽く走ることをくり返してゴールをした。記録は2時間20分。給水係や沿道の声に奮起して走り切れたが、まさに「ヘロヘロ」だった。

これからともに「育てる」大会

コース全体としては、「エルフィンロード」は日陰で爽やかな風が吹き抜けて心地良さを感じられた。新球場を核にした巨大な街から一歩外へ出ると、豊かな自然が溢れる。走り抜ける列車の音も、牧歌的な雰囲気を演出していた。

一方の運営面では道幅が狭く、ランナーが密集するとやや危険な場面もあった。レース後半に給水コップがなくなり手を受け皿にして水をもらう必要があるなど改善すべき箇所も見られた。それでもボランティアの方々は明るく声をかけてくれて、背中を押してくれた。新球場・施設同様に、この大会も参加者が一緒になって「育てていく」のだろう。

北海道にボールパークができた幸せ

それにしても、このボールパークが北海道にできたことは素晴らしい。前日はプロ野球の試合がなかったが、センター後方のスペースでマーケットが開かれていたり、参加ランナー向けのイベントも行われた。まさに「野球をみるために行く場所」ではなく、「遊びに行った場所で、たまたま野球がある」仕組み。このような入り口であるからこそ、野球に興味がない人もこの地を訪れるし、さらに言えば野球に関心を持ってくれる人も増えるだろう。

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f:id:nakajimachang:20230709140234j:image前日に開かれていたマーケット

北広島市に完成した大きな街に感銘を受けるとともに、一市民ランナーとしては「走る」ことが最大かつ最良の練習であると感じた大会だった。

f:id:nakajimachang:20230709140404j:imageともに参加した友人と。

f:id:nakajimachang:20230709140432j:image気軽に体を動かしたり
f:id:nakajimachang:20230709140435j:image休んだりもできる。
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何度でも行きたくなります!!